ごちろぐ

ごちろぐ-ごちテッドの気ままな食れぽ。

上板橋 らあめんこそっと 鶏白湯らあめん

今日はちょっといつも違うテイストで書かせてもらいます。
なぜなら待ちに待ったあの男が帰ってきたから。

漢達のラーメン道

場所は東武東上線上板橋から歩いて数分。
住宅街の一角にその店は今日開店した。
上板橋 らあめん こそっと 鶏白湯らあめん
月が綺麗な今夜、そっと見上げるとそこには『らあめん』の文字が。
上板橋 らあめん こそっと 鶏白湯らあめん
ひっそりと佇むその店構えは一見ラーメン屋とは思わないだろう。
ここが彼が待つ店『らあめんこそっと』
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
名前の通り”こそっと”営業している。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
メニューは3種類。
自慢の『鶏白湯らあめん』『つけめん』そして今回初のお目見え『台湾らあめん』
鶏白湯らあめんとつけめんはそれぞれ『醤油』と『塩』が選べる。
初のお目見えという言葉に違和感を感じたい人もいるだろう。
これから入る店で待っている彼との出会いは数年前。
西武池袋線東長崎駅すぐそばにあった『鶏玉』という店。
そう、今待っている彼はそこで店長をしていた男。
『鶏玉』はごちテッドのいきつけのオリオン食堂の姉妹店だ。

なぜ閉店になったのか。

それは、彼が数ヶ月前、トラックに吹き飛ばされ数日間生死を彷徨ったからだ。
足はありえない方向に曲がり、生き延びられるかどうかも分からなかったそうだ。
そんな彼が、事故後復帰して出したお店がこの『らあめんこそっと』なのだ。
店内に入る。
店の中は6.7名ほどの座れるカウンターと、小上がりの2つのテーブル。
住宅街によくある小さな居酒屋のそれとよく似ている。
入り口脇にある券売機で食券を買い。
都合よく空いていたカウンターの隅に座る。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
カウンターの上はシンプルだ。
余計なものが一切ない。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
少ししゃれたコップ。
店内には小粋なジャズが静かに流れる。
ちょうど僕が座る頃にはJunior ManceのRalph’s New Bluesが流れだした。
軽快なサウンドの中僕はワクワクが抑えきれなくなっていた。
店内ではどうやら彼の馴染みの客が集まっているようだ。
みんな片手に冷えたビールのジョッキを握る。
僕も思わずビールを頼んだ。
ここまで月が綺麗な秋の夜空の下、少々長旅をして疲れていたからだ。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
ビールだけでは少しさびしい。
開店直後でおつまみメニューはしばらくお休みだというが、トッピングとして用意されていたチャーシューを小皿に入れてもらうことにした。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
なんとも憎い奴だ。
トッピングとして頼んだだけなのに、こっそりネギを踊らせてくる。
まるで店内で流れるジャズのピアノの音のように。
彼は背中で語る。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
そう彼こそが僕が会いたかった男、らあめんこそっとの店長だ。
僕は彼の本名をちゃんと知らない。
いつも『大将』、そう呼んでいる。
店内を見回す。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ
サービス屋台と書かれた一角がある。
そうだ。オリオン食堂の流れを組むここは同じようにサービス屋台がある。
そしてオリオンと違うのは奥に用意されたこちら。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 生卵
生卵だ。
奥のとんかつソースはとりあえずそっとしておこう。
少し話が脱線するが、この大将ちょっと変わった経歴を持っている。
彼は元々美容師。
それもあってか話がとっても面白い。
きっと美容師時代も人気者だったんだろう。
しかしそんな安定した仕事をしながら彼はラーメンの作る道に進む。しばらくはかけもちだったとかいう噂だ。
小さな屋台も自前で作った。
彼のラーメンにかける情熱は並大抵のものじゃない。
好きなんだ。
脱サラをしてラーメン屋でなんとか奮闘とか、元々ラーメン屋でバイトしてたんでとかそういうのじゃない。
趣味だ。完全に男の趣味だ。
彼は嫁もいる。けど趣味に生きている。
そして今回生死を彷徨い、足もくっついてない状態でもそれでもリハビリがてらだといいオリオン食堂の仕込み部屋で嬉しそうに製麺をしてたそうだ。
本当に馬鹿がつくくらいラーメンを作るのが好きなんだろう。
そして彼がもうひとつ好きなのがビールを呑む客の姿。
だから彼のつくるおつまみは絶品だった。
今回はしばらく出さないらしいが早くだして欲しい。
ごちテッドはあれが大好きだ。

ようやく彼がこちらに気づいたようだ。

(ここからは実際の会話をごちテッドの妄想会話をお楽しみ下さい)

大将「なんだ、あんたか。」
(おおきに!ようきてくれましたなー!!)

ごち「なんだよ、相変わらずの態度だな。たまたまだよ」
(いやー自転車飛ばしてきましたよ!会いたかったっす!)

そうだ、彼は漢だ。ラーメンに生きる漢だ。
背中で彼は語る。(実際はめっちゃニコニコ笑顔の優しい人です)
静かに湯を切る音が響く。

大将「ほらよ」
(お待たせしました!!)

彼のこだわりの至極のラーメンのお出ましだ。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
今回は『鶏白湯らあめん 醤油』を頼んだ。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
相変わらず美しい盛り方をしやがってる。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
彩りを加える糸唐辛子に隠れて覗きみせる玉ねぎ。
そして大ぶりの豚のチャーシューと鶏チャーシュー。
しかし、ここでごちテッドは思った。
彼が事故をする前の鶏白湯ラーメンと少し様子が違う。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
まずは玉ねぎ。以前は確か入ってなかったはず。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
そしてこの鶏チャーシューだ。
鶏チャーシューは、以前のそれよりも随分と美しくなっている。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
チャーシューは相変わらずデカイ。
オリオンの弟子だからこそのこのチャーシュー。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
ん?スープもなんだか様子が違う。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
これだこれ。麺は丸く上品なつるっとした麺。
けれどしっかりとスープが絡む中太麺だ。
よし、とにかく食べよう。

ははっ。やられた。
これはうまい。
しかも、前の鶏白湯ラーメンとは全く別物に仕上げてきやがった。
スープはどことなく懐かしさを感じさせる味。以前の鶏白湯はより濃く、よりこってりを目指していたが今回は少し違う。
より深みを追求した味だ。
以前は少し塩が効きすぎていた感がある。けれど今回はどうだろう。むしろ少し塩分を抑え、鶏本来の出汁の旨味を感じさせる。
たまねぎも驚きだ。
しっかりとさらしているおかげで臭みが全くない。
むしろスープの熱で甘みを出し始め、スープとしっかり調和してる。
鶏チャーシューもそうだ。上品ほどの味付け。
もうこれはラーメンじゃない。
ひとつの創作和食だ。
麺との相性だってもちろんばっちりだ。
どことなく記憶の片隅にある親父と小さい時に食べたラーメンの感覚だろうか。味ではない、とにかく美味かったというあの記憶が蘇ってくる。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油 生卵
サービスの生卵だ。
生卵がダメという人もいるだろう。筆者はラーメンに入れるのが大好きだ。
上板橋 らあめん こそっと 試食 レポ 鶏白湯らあめん 醤油
こうして麺とからめると、もはやすき焼きのような感覚。
やはり上品さを失わない、そして懐かしい味だ。

やられたよ。あんた、こんな旨いもん用意してやがったのか。

ごち「足の方はどうなんだい」
(足大丈夫ですか?)

大将「あ?!ピンピンしてやがら」
(いや〜ようやく半分くっつきましたわ笑)

ごち「ふん、死にぞこないが!」
(まじですか!早くよくなってくださいね)

そしてごちテッドはきれいにどんぶりを隅から隅までたいらげた。
いわゆるまくるというやつだ。

大将「あ?ようやく帰んのか?」
(お帰りですか?どうでしたか??)

ごち「ひとつだけ言わせてもらう」
(あの・・・ちょっとだけ気になったのが)

大将「なんだ?俺のラーメンにケチつけようっていうのか?」
(はい。どうされました?)

ごち「チャーシューが硬い。味はまあ合格点ギリギリだけどな」
(チャーシューの味めっちゃ旨いんですけど、ちょっと硬くて少したべづらかったです)

大将「あ?文句あるなら二度と来るんじゃないよ!」
(ああ、硬かったですか。それはえろうすいません。次はもっと旨いもん作ります)

ごち「二度とくるか!こんなまずい店!」
(それ以外は完璧でした!よくもまあこんな旨いラーメンを用意して!)

大将「おい!塩まけ!塩!」
(毎度いつもおおきに!ありがとうございます!!!)

ごち「さっさ実家でも帰って母ちゃんのおっぱいでも吸ってろや!」
(また絶対きます!本当に美味しかったです!!)

漢と漢の意地の張り合い。
本気で旨いラーメンを探求する漢とその彼の背中を静かに見つめるごちテッド。
僕らの旅はまだ始まったばかりだ・・・

というわけで、妄想は置いておくとして
事故から復帰した大将が作る至極の逸品。
最近の鶏出汁ブームとはまたちょっと違う鶏白湯。
元々やっていた鶏白湯はオリオン食堂本店で今でもほぼ似たもの食べられますが食べ比べてみてもらうと分かりますが全く別物になって帰ってきました。
そして今回は新しく台湾ラーメンも追加。
これは本当に目が離せないです。
妄想の下の実際のトーク通りとっても気さくで優しい店長で、気遣いもとってもよく、すぐ顔も覚えてくれる方です。忙しくない時は酔っ払いの会話にも快くつきあってくれるそんな屋台のおっちゃんみたいな店長です。
お店は上板橋の駅から歩いてちょっと行ったところの住宅街のいっかくに名前のとおり”こそっと”あるので一度地図で場所を確認してから行かれてみてください。
お近くの方はぜひ!!!

らあめん こそっと

[住 所] 東京都板橋区上板橋3-9-4
[時 間] 18:00〜23:00(ラストオーダー 22:30)
[定休日] 月曜日


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About The Author

黒宮丈治(ごちテッド)
1978年生まれ、福岡県出身。Yelpエリート。30種以上の職を渡り歩いた後、フリーライター/プランナーとして活動。取材&インタビュー記事を中心に、エンタメからグルメ、ビジネスまで幅広く執筆。食べ物写真を掲載したTumblrブログ・飯写はフォロワー12万人超。Instagramでも食べ歩きフォト更新中。